「でんしゃがだいすきなおともだちへ」が貼られた「安満第3踏切」について調べてみた

JR西日本が、踏切に全文ひらがなで書かれた注意書きを掲出したことが話題になっているという。

news.yahoo.co.jp

この注意書きが掲出された踏切について調べてみた。

 どんな踏切か?

この注意書きが掲出されたのは、JR京都線の高槻~島本間にある「安満(あま)第3踏切」だそうだ。

www.takatsuki-network.com

ちなみに、Googleマップだとここ。

goo.gl

JR京都線の本線の踏切道と、網干総合車両所高槻派出所の留置線?の踏切道がずれており、途中で2つの踏切をつなぐ道路があるという、変わった踏切である。歩行者がすれ違えるくらいの幅しかないようで、車両の通行は規制されている。本線の踏切は遮断機と警報機がある第1種踏切だが、留置線の踏切は警報機のない、手動で上げる遮断棒のみの第4種踏切である。留置線側には、警報機のない踏切ともあって、「キケン」「電車がいつ来るかわかりません」などという物々しい看板が立っている。また、「この踏切を通ってはいけません」と、近隣の小学校が児童に通行しないよう求める看板まで立てられている。

ameblo.jp

JR西日本の意図は?

JR西日本は、全文ひらがなで書かれた注意書きを掲出した理由として、あくまで子供たちに分かりやすくしたためあること、「決して鉄道ファンをけなしたりバカにしたりするものではありません」と説明している。実際、踏切からそう遠くない場所に小学校や幼稚園があり、子供たちの行動範囲内に位置していると言える。子供が接近する列車に気づかず渡ってしまうことも考えられるだろうし、興味本位で線路内や車両基地に入って行ってしまう子供もいるかもしれない。ましてや、警報機のない第4種踏切である。だとすれば、子供をメインターゲットにした注意書きを掲出するのはごく当然と言える。

まとめ

この踏切は、途中で踏切道がずれている点、普通の踏切ではない。また、留置線側の踏切道が警報機のない第4種踏切である。加えて、小学校や幼稚園も近い場所にある。そのような踏切に、漢字が読めない子供たち想定した注意書きを掲出しても、何らおかしくはない。

しかし、これを一部の撮り鉄向けのメッセージと捉えた人がいるようだ。そうして、そうとらえた人々は、その方向にどんどん話を大きくしていったのである。確かに、写真を撮りたいがために列車の運行を妨害するのは言語道断だ。だが、とにかくその方向に関連付けてしまおうとする姿勢には違和感を覚えてしまう。